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2019.03.29

AIE国際高等学校卒業式 卒業生代表の答辞を紹介します

317日に行った卒業式では、卒業生代表2名が答辞を読みました。

AIE国際高等学校で過ごした日々を振り返りながら、高校生活を通しての挑戦、葛藤、学び、気づきと、これからの人生への決意を述べた、力強い答辞でした。

その全文を紹介します。

 本日は、私達卒業生のためにこのような素晴らしい式を開いていただき本当にありがとうございます。先生方をはじめ、ご来賓の皆様、保護者の皆様、お忙しい中お越しいただきましたこと、心より御礼申し上げます。

 振り返ればこの3年間、ここAIE国際高校でたくさんのことを経験し、大きく成長できたように感じます。

 私はこの学校に入学する前、学校行事に積極的に参加したり、人と関わったりすることがとても苦手でした。そんな私が、この学校に入りたい、と強く惹かれ、入学を決めたのが、このAIE国際高校でした。私は通信コース生として入学しましたが、イベントに参加するなどして、積極的に学校に関わっていこうと決意しました。しかしその反面、普段学校に来る機会が無い通信生がそんなに出しゃばってもいいのだろうか、寮生や通学生とうまく馴染めないのではないか、という不安もありました。特に初めて参加したイベントのときは緊張でいっぱいでした。

 それでも、勇気を出して学校の門をくぐると、そこには明るく挨拶をして、寮生や通学生と何も変わらず接してくださる先輩方や同級生がいました。学校に自分の居場所を見つけたような気がして、とても嬉しかったのを覚えています。それからは、気兼ねなく様々なイベントに参加できるようになりました。そうして何度も学校に足を運ぶ中で同級生が色々なことに挑戦し、成長していく姿を多く目にしました。きっと年に1度集中スクーリングに来るだけでは見ることのできなかった姿だと思います。その姿に刺激を受け、自分も何かに挑戦したい、変わりたいと思うようになりました。

 そこで、2年生の時にアメリカへの短期留学への参加を決めました。アメリカという未知の世界に飛び込むことは、私にとってとても勇気のいる決断でした。しかし、いざアメリカに行ってみると、滞在を心から楽しんでいる自分がいました。日本とは文化も言葉も全く異なる環境の中で、毎日が驚きと発見の連続です。自分の中にあった当たり前をどんどんひっくり返されるような感覚がとても新鮮でした。そこから得た新しい価値観や考え方は、何物にも変え難い財産として私の中に残っています。挑戦の先に大きな学びがあるのだと強く実感しました。

 そして今では、悩む前に行動すること、小さな挑戦を続けることを心がけています。

 4月からは大学に進学し、これまでとはまた違った環境になりますが、挑戦を続けていくことで新たな学びや成長が待っていると確信しています。

 最後にはなりますが、私達が無事に今日の日を迎えられたのは、校長先生をはじめとする先生方、保護者の皆様、そして多くの方のご支援のおかげです。心より感謝申し上げます。

 今日から、ここAIE国際高校を母校とし、新たな道を歩んで行けることを誇りに思います。この学校に入学し、安心して自分と向き合える環境で、3年間過ごしたことが何よりの財産です。AIE国際高校が、誰もが自分らしく輝ける場所であり続けることを願っています。

 それでは皆様のご健康とAIE国際高校の益々のご発展を祈念いたしまして、答辞とさせていただきます。

卒業生代表 大賀 瑠奈(通信コース・関西大学 文学部へ進学

   

 やわらかな日差しが心地よく、春の訪れを感じる季節となりました。この良き日に、このような素晴らしい卒業式を行っていただき、誠にありがとうございます。沢山の方々にご臨席いただき、卒業できることを卒業生一同を代表して、厚く御礼申し上げます。

 思い返せば3年前、死んだように生きていた僕は、この学校の門をくぐりました。この学校に入って間もなく、初めて尊敬できる人に出会いました。それはある一人の先輩です。僕はこの学校に入る前は、「所詮人間なんて」という考えをもっていました。しかし、その姿を見て憧れを抱き、「人間捨てたものではない」と思うようになりました。その姿とは、「私」よりも「公」、自分のことよりもチームのために行動するというものでした。僕はこの「私」よりも「公」を優先する態度に憧れ、和太鼓部、総合スポーツ部で実践しようと試みました。

 和太鼓部は、プロ和太鼓グループ・倭太鼓「飛龍」主宰の飛鳥峯英先生からお稽古をつけていただき、練習しています。僕にとっては、自分ではなく曲を良くすることに重きをおくこと、正に「私」よりも「公」を優先することの実践の場でした。今は3年生となり、声を出したり、雰囲気を盛り上げようと思うのは当然ですが、最初は全く声も出さなかっり、太鼓レッスンでも緊張してガチガチでした。しかし、1年生の時に先生に教わった言葉がずっと印象に残っています。それは「開き直れ」という言葉です。プロの和太鼓奏者ではないのだから、人前へ出る以上は開き直って、声を出したり全力で打ったり、自分の心次第でなんとかなるところで頑張るというものでした。最初はこのようにチームのために行動するということは苦しかったですが、今ではそれがすごく楽しく、やりがいも感じます。この「開き直る」ことは、総合スポーツ部でキャプテンを務めさせて頂く時にも同じことがありました。

 総合スポーツ部では、3年の夏にキャプテンになりました。自分の器には大き過ぎるこのキャプテンという役割を頂いた時、チームのことを一番に考え、ただ全力でその役割を全うしようと努力するしかないと思いました。これも先程の「開き直り」です。最初は背中で語り、「ついてこい」という先輩になろうと思っていました。しかしうまくいきませんでした。チームを良くしようと思ったら、チームメイトに関心を向けなければなりません。そこでキャプテンの最終目的は、背中で語りチームメイトに自分を見習わせることではなく、チームメイトをそのチームの目的へ少しでも近づかせることだと悟りました。他にも「小欲を捨て大欲に立つ」など、チームのために如何に自分が貢献できるのかを、バスケのプレーを通して学びました。

 僕はこの高校を卒業したら、自己鍛錬のためにアメリカへ留学します。せっかく何かの縁があってこの学校で出会った仲間同士、何か共通するもので繋がりを強く感じて欲しいです。そして将来は、その力を何か「公」のために使って欲しいと願っています。

 この高校へ入り、人間的なことから学問的なものまで教えていただき、今では見える景色が変わり、少しはマシな人間になれたと思います。それは先生方が色々な場面で言葉を投げかけてくださったおかげです。3年間本当にありがとうございました。最後になりましたが、皆様のご健康と、AIE国際高等学校がこれからも素晴らしい歴史を刻んでいかれますことをお祈りして、答辞とさせて頂きます。

 卒業生代表 八幡 優乙(レジデンスコース・米国ワシントン州 ピアスカレッジへ進学)

新たな人生のスタートです。卒業生の皆さんの今後のご活躍を、心よりお祈りしています。

 

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